ヘッドホンレビュー

【レビュー】audio-technica ATH-A2000Zの音質は?

ath-a2000Z

 本日2月22日はヘッドホンの日だそうで。由来を辿ったら老舗ヘッドホンサイト「ヘッドホンナビ」さんが制定したようですね。ヘッドホンが2chということから2並びの日を選んだそうですよ。じゃあどうせなら「2ちゃんねるの日」も今日でいいんじゃ…(よくない)。ということで、せっかくなので今日はヘッドホンのレビューを書きたいと思います。

 今回レビューするのは「ATH-A2000Z」です。audio-technicaさんが昨年発売した密閉型ヘッドホンですね。ATH-A2000Xが生産完了になっているので実質の後継機種ということで良いはずです。一応アートモニターシリーズとしてはフラグシップ機種になるので、気になる方も多いのではないでしょうか。早速みていくことにしましょう。

ATH-A2000Z レビュー

質感と装着感

 A2000Zは一見すると見た目の質感は高くないように思えます。しかしながら手にとってみると1つ1つのパーツが丈夫かつ軽量に仕上げられていることに気づきます。据え置きヘッドホンは家でゆっくり使いたいものですから、本体が軽いのはとてもありがたいことです。ヘッドバンドも堅牢な金属製になっており、丈夫さがうかがえます。ケーブルは3.0mと長く設計されているので、ヘッドホンをしたままでも結構動き回れました。

 装着感はさすがオーテクさん。お馴染みの3Dウイングサポートは新しくなり、少し反発力が強くなった気がします。それによってホールド感も高まっていて良い感じです。夏場は蒸れるので厳しいかと思いますが、そうでなければ長時間の使用もOKそうですね。

積み上げてきたモノが違う音

 A2000Zは音が持つ芸術性を監視する=アートモニターという名前に相応しい音質です。徹底した音の再現性、各音域の自然なバランス、広がりを邪魔しない音場、どれも一朝一夕では成し遂げられない老舗メーカーならではの技巧がこらされています。

 A2000Zの鳴り方は全体としてクールな印象を受けました。チタンハウジングの音響特性のせいでしょうか、ライドシンバルの音に冷たい透明感があります。一切の濁りがない美しい高域は澄んだ冬の朝のようで、思わず心が洗われてしまうサウンドです。

 凛とした高域に比べると低域はゆったりとした優しさが感じられます。タイトすぎず、適度な柔らかさを持った低域は、A2000Zを単なるモニターヘッドホンにしない楽しさを加えてくれています。このバランスは本当に見事で、メーカーとして積み上げてきたモノの違いを見(魅)せつけられました。

 中域はA2000Zで最もフューチャーされた音域ではないでしょうか。しっかりと耳に近い部分で鳴っている感覚があります。分離感が高いので、近いとはいえ音同士がくっついてしまうような嫌な感じはしません。ボーカルの表現については全体の印象と同様にクールですね。エコーのかかり具合まではっきり聴こえますが、聴き手と歌い手の間にやや距離を感じるような表現になっており、熱気や色っぽさはあまりありません。しかしこれについては「綾波派かアスカ派か」のようなもので、好みの問題だと思います。私はアスカ派なので、ボーカル表現についてはウッドハウジングのATH-W1000Zの方が好きでした。

繊細な楽器の表現を楽しみたい1台

 A2000Zで聴きたい音楽、それはずばりジャズやクラシックですね。楽器の繊細な表現をありありと感じることができます。オススメは上原ひろみさんのようなピアノジャズや、クラシックなら音場を楽しめるオーケストラが楽しいです。チェンバロのような鍵盤弦楽器もGOOD。

 

総評

 A2000Zは見た目通りクールな音で楽しませてくれるヘッドホンです。大きなチタンハウジングの中で繰り広げられる演奏は伸び伸びとして、即席のコンサートホールにいるような気分を楽しめました。インスト中心に聴く人には特にオススメできるヘッドホンですね。個人的にはシンバルの冷たい感じが好みでした。

 少々難点をあげるとすれば、楽器の音をありありと表現してしまう実力の高さから、音源によっては録音の悪さがかなりはっきり出てしまうことです。そういった部分も含めて分析的に聴きたい人には、良いリファレンス機になると思います。間違いない実力。まさにヘッドホンの日に相応しい1台でした。

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