ども。なんか寒かったり暑かったり変な気候ですね。読者諸兄も体調には気をつけてください。
気候で思い出しましたが寄稿も相変わらず募集してますので、レビューなどしてみたい方は一声おかけください。
詳細はこちらのアドレスにお尋ねを。sugiyama@head-bank.com
さて今回は音質への評価がすこぶる高いSIMGOT ENシリーズ最終章 EN700 PROをレビューします。
見た目はEN700 BASSと変わらないように見えますが、果たしてどのような変化あるのかに注目して見ていきましょう!
音質についてはEN700 BASSとの比較中心で書きますので、まだレビューを見ていない方は先にこちらからどうぞ!
【レビュー】SIMGOT EN700BASS 完成度の高さに脱帽!
SIMGOT EN700 PRO レビュー

パッケージは黒
ハイレゾマーク付き

付属品など
イヤピは2種類付属

今回はサンプルの都合上、左右とも青のバージョン

2pinリケーブルが可能

付属ケーブル
8芯 銀メッキ6N単結晶銅線
EN700 PROはEN700 BASSをベースに音質をブラッシュアップして2pinリケーブルが可能になったモデル。一応ENシリーズの最終版なんだそうです。実は3部作だった映画的なパターンですね。
今回はお借りしたサンプルの都合上、左右のハウジングが両方とも青になっていますが、製品版は左が赤、右が青になっています。たぶんこの青・青モデルが欲しかった人もいると思うけど…私だけ使わせてもらってすいません。

EN700 BASSと並べてみました
これが製品版のイメージ
あ、LR逆だった…
EN700 PROのハウジングは、私の目で見る限りEN700 BASSと全く同じサイズになっています。なので装着感もEN700 BASSとほぼ一緒。若干、耳かけ部分のケーブルが太くなっていますが装着感としては誤差の範囲です。耳かけ部分はワイヤーレスになっているので、装着感はとても良好です。
EN700 BASSと大きな違いはケーブルですね。BASSは銅ケーブルでしたが、PROは銀メッキ線も混ぜられた8芯のケーブルになっています。なので、BASSと比較するとちょっと太さが増してます。多少クセは付きますが、しなやかで使いやすさは問題ありません。耳かけ式なのでタッチノイズも皆無。
リケーブルに関しては、埋め込み式になっていないのはちょっと気になるかもしれません。あんまり抜き差しするのは怖いですね。お借りしたサンプル機では、硬すぎず緩すぎずで特に問題ありませんでした。純正ケーブルを差し込む時はパチっとハマるので安心感があります。
2pinリケーブルモデルということでBASSからお値段も上がりましたが、全体のクオリティーは非常に高い製品となっているので、高いなという印象はありません。これくらいの価格で2pinのユニバってあまりないので、それだけも注目に値する製品だと思います。

左:PRO
右:BASS
ケーブルが大きく異なる
BASSモデルから”深化”したサウンド
さっそくBASSと比べながら試聴してみました。音はかなりグレードアップしてますね。
まずケーブルが8芯になったということもあるのでしょうが、音の厚みや情報量に大きな差があります。PROを聴いた後にBASSを聴くと、ちょっと音が薄くなったように聞こえました。重厚長大な音こそ正義というわけではありませんが、PROの方が「よりスケール感のある音」というのは間違いないですね。
音のバランス傾向はBASSと似ていて、適度な量感を持った低音の上に、近くて明瞭なボーカルと解像感の高い高域が乗っているようなイメージ。BASSよりも全体の力強さが増しており、よりどっしりとした印象を受けました。ボールペンから油性ペンに持ち替えたような変化。
低音好きの私としてはPROの方が好みですが、軽快な音やボーカル1点集中の方はBASSの方が良いという場合もあると思います。まぁこのへんは好みですかね。ドラムスの鳴り方はPROが素晴らしいので、私のようなドラムマニア(音ゲーじゃないよ)はPROの方をおすすめします。
せっかくなのでバランス化してみる
2pinリケーブル対応になったのでバランス化してみます。ケーブルは定評のあるORB Clear Force 2.5mm。
バランス化したPROの音はなかなか面白いですね。普通はバランス化すると音場が広がったことにより、クリアに聴こえたり、スッキリしたりすることが多いんですけど、PROの場合は音に深みが出ました。音のレンジが広がったというか、低音がより深いところが出て、高音はさらに一枚突き抜けたように感じられます。
前々から「EN700BASSってバランス化したらどうなるんだろう?」と興味津々だったんですけど、ついに夢が叶いました。良い意味で予想を裏切ったというか、面白い方向に変化してくれたように思います。
ただ低音の量を調整したいという目的でのバランス化は効果が無いかも。でも純銀線など線材を工夫すれば低音の量もコントロールできそうなので、そういう組み合わせの探求も楽しそうです。ケーブル交換できると楽しみの幅が広がりますね。
総評
EN700 PROはBASSモデルの音にさらに厚みを加えた「骨太サウンド」が魅力のイヤホンでした。ダイナミックらしい低音と、ダイナミックらしからぬ解像感は、やはりこの価格帯では抜けたものを持っています。
タイト過ぎず適度に迫力と量感を持った低域とボーカルの表現力の高さは、このイヤホンの強みと言って良さそうです。低音とボーカル重視であれば買って損は無いと思います。逆に透明感の高い音、中高域重視、演奏重視であればOSTRYのKC09もオススメです。
2万円以下のダイナミック型イヤホンということであれば、この2モデルは非常に魅力的ですね。KC09がMMCX、PROは2pinを採用していますので、手持ちのケーブルの種類によって選ぶのも悪くないと思います。
特にカスタムユーザーは2pinケーブルをお持ちの方が多いでしょうから、カスタムを使いづらい雨の日なんかはEN700 PROが活躍してくれそうです。そういう意味でカスタムユーザーのお供にもピッタリのはず!?
とにかくハイレベルな音なのは間違いないので、ぜひ試してみてくださいね!おすすめです!
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