【レビュー】Grado GS2000eとPS1000eを聴き比べ

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 どうも。すっかりヘッドホンの季節だなぁと思っていたら、今日は真夏のような暑さでしたね。一体どうなっているのか…。

 今回は気になっていたGradoステートメント・シリーズの新しいフラグシップモデル「GS2000e」を聴いてきた感想を書きたいと思います。

 せっかくなのでPS1000eと聴き比べてみることにしました。試聴した感想記事は久しぶりですね。もうちょっとこういう気楽な記事も書きたいなと思いました。

 試聴環境はDP-X1→ORB Jade casaで、試聴曲は柴咲コウさんの「少年時代」です。

Grado GS2000e レビュー

 GS2000eはハウジングに2種類の木材を使用したハイブリッド構造が特徴になっています。アウターエンクロージャーはマホガニー、インナーエンクロージャーはメープルから作られているそうです。

外側と内側で異なる種類の木材を使用。
外側と内側で異なる種類の木材を使用。

 このハイブリッド製法はピアノやギターなど様々な楽器を製作する際に用いられており、Grado社は「それぞれの木材がお互いの特長を活かして音楽を奏でる」と述べています。

 その他、GS2000eには新たに開発された50mm口径のドライバー、12芯UHPLC(Ultra high purity long crystal)無酸素銅線が採用されています。

 手にした感覚は見た目よりも軽く、装着感はラージイヤーパッドによってとても快適です。作りは相変わらず無骨な面がありますが、ハウジングの造形は美しく、明るいカラーのヘッドバンドはフラグシップでありながら気取らない雰囲気を演出しています。

 音質は聴いた瞬間から感じるGradoらしい明るいサウンド。ローからハイまでとてもナチュラルでスムースです。音場は広く開放的で、しかめっ面でうんうん唸って聴く音ではなく、笑顔でリラックスして楽しみたい音をしています。

 繊細な表現ながら決して分析的にならず、音楽の楽しさを素直に伝えてくれるのは流石のGradoサウンドだと感じました。

PS1000eと聴き比べてみた

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 PS1000eと比較して聴いてみると、音の作り方が大きく違うことに改めて気づきました。(シリーズが違うのだから当たり前ですが。)

 PS1000eはGS2000eと比較すると圧倒的に音が濃く太く、低域に迫力があります。音の余韻もPS1000eの方がウェットな印象で、重厚な雰囲気を感じました。

 GS2000eの響きや余韻はやや乾いた印象であっさりとしていますね。(それでいて美しいのがGS2000eの良さだと思います。)GS2000eは発売して間もないので、このあたりは使い込むことで変化があるかもしれません。

 ボーカルについては好みが分かれそうですが、個人的にはPS1000eのウェットで情熱的な感じの方がやや好みでした。

 ジャズやクラシックのオーケストラではPS1000eの方がしっくりくる曲も多そうですね。ポップスではGS2000eの方が聴きやすいかもしれません。ロックではどうでしょうね…。低域ファンならPS1000eだと思いますが、中高域のクリアさで選ぶならGS2000eも良い選択だと思います。(音のキレやスピード感ならSR325e!)

総評

 GS2000eはGradoらしさを突き詰めたサウンドのヘッドホンですね。短い時間の試聴でしたが、とても魅力を感じた機種でした。難点を挙げるとすれば「革新性」の少なさでしょうか。確かに優れたサウンドではありますけど、そこに格別の目新しさを感じることはできませんでした。

 もちろんステートメント・シリーズの新作なので、その中で可能な新たな試みはされていると思います。そう考えると私がGradoに求めているのは、全く新しいシリーズなのかもしれません。初めてPSシリーズを見た時のような、ドキドキとワクワクをまた感じたいんですよね。

 今回はPS1000eとGS2000eを聴き比べてみましたが、どちらも素晴らしいヘッドホンです。買うならどっちかと言われるととても迷いますね…。私は低音好きでロックを中心に聴くのでPS1000eを選んでしまいそうです。

 読者諸兄はどちらを選ばれるのでしょうか?興味を持たれた方はぜひ一度聴き比べてみてくださいね〜!