イヤホンレビュー

【レビュー】HIFIMAN RE800 ダイナミック型の進化はどこまで?

HIFIMAN RE800

 どうも。ちょっと久しぶりの更新になってしまいました。

 先日はAmerican Footballというバンドの来日ライブがありまして、大学の頃からの友人と2人で参加してきました。

 アメフトはもう10年来聴いているバンドで、特に大学生の頃には友人と酒を酌み交わしながら、夜な夜なその素晴らしさについて語り明かしてきた存在です。アメフトとGet Up Kidsがあればいくらでも飲める…。

 自分の中でそんな伝説のバンドを生で見られるなんて…本当に人生って何が起こるか分かりませんね。そして、やっぱりライブって素晴らしい。

 今回はHIFIMANから発売となった、新型ダイナミックイヤホンRE800をレビューします。RE600から考えると一気にハイエンド路線となった製品ですね。マニアにこそ聴いてほしいイヤホンだと思います。さっそく見ていきましょう!

HIFIMAN RE800 レビュー

HIFIMAN RE800

パッケージはRE600よりも豪華に

HIFIMAN RE800

アタッシュケースのような箱

HIFIMAN RE800

なんとコンプライが同梱されていました

HIFIMAN RE800

ハウジングとプラグ

HIFIMAN RE800

装着イメージ1

装着イメージ2

装着イメージ2

 RE800は金ピカなハウジングが特徴的なデザインとなっています。24金仕上げの本体は美しく、適度な重量感もあるので、小さいながらも高級感を感じました。

 今回は六本木の魔改造ショップにて頂いた耳型を使用して、装着イメージを撮影してみました。見て分かる通り、非常にコンパクトな筐体なので装着感はとても良好。遮音性もイヤピ次第で調整できそうです。標準の2段イヤピでは普通〜やや低い程度。

 ケーブルはベーシックな黒色ですが、やや太めでしなやかさもあり品質は高いです。プラグはどこかで見たことあるアレなので、プラグ部の断線には強そうな印象を受けました。

 雰囲気としてはちょっと豪華になったTubimi真鍮モデル、あるいは小型化したDITA Brassといったところでしょうか。このサイズで8万円前後となると、思い浮かぶのはIE800くらいですかね。IE800と比較しても質感は悪くないと思います。

HIFIMAN RE800

まずはSuperMiniで試聴

RE800の音質は?

 まずはHIFIMANコンビということで、SuperMiniを使って聴いてみました。RE800は感度105dBに対してインピーダンスが60Ωということもあり、少し鳴らしにくい印象。DAPのボリュームは少し高めになる傾向があります。

 パッと聴いた印象は非常に解像感が高く、特に高域は硬質かつエッジの効いた鳴り方で主張が強く感じました。予備知識なしに聴いたら、ダイナミック1発のイヤホンだとはちょっと信じられないかもしれません。

 RE800には「トポロジーダイヤフラム」というちょっと聞き慣れないものが使われています。これはダイヤフラムの表面に幾何学模様の特別なコーティングを施したもので、このコーティングによってダイナミックドライバー特有の歪みを抑え、ワイドで滑らかなサウンドを実現しているそうです。

 ちょっとどういうことなのかイマイチ理解できない部分もありますが、ダイナミック型イヤホンによくある「チタンコーティングドライバー」などの延長線上にあるもののようですね。ダイヤフラムの表面をナノコーティングするのはHIFIMANがヘッドホンでもやってるお得意の技術です。

 この他に無いダイヤフラムのおかげなんでしょうか、RE800のサウンドはとても個性的です。SuperMiniとの組み合わせでは、低域はボワつかずスッキリとした感触で、アタック感はズシンとくるほど強くなく聴きやすいレベル。

 中域は開放的な鳴り方ではないのですが、分離が良いので音数の多い打ち込み系のサウンドも難なく鳴らしてくれます。ボーカルはBAイヤホンのようにベッタリはしておらず、演奏との調和が図られていますね。艶っぽくなりすぎず、かといって乾いてもいない、自然なボーカル表現だと感じました。(この自然さを持っているイヤホンは意外と少ない…)

 中域の表現で特に気に入ったのはギターサウンド。とても歯切れの良い鳴り方をしていて、アコギの乾いた音や湿っぽい音の質感はもちろん、エレキのディストーションサウンドも楽しく聴かせてくれました。弾き語りもバンドサウンドもいけるイヤホンですね。

 高域はRE800の魅力と特徴が1番現れた音域だと感じました。とてもシャープで、真鍮ハウジングを感じるキラキラした鳴り方をします。これによって音の細部が明確に聴こえ、解像感がさらに引き上げられた印象を受けました。

 「真鍮ハウジング特有の鳴り方が好きかどうか」ということが、RE800の評価を左右しそうですね。若干クセのある鳴り方だとは思いますが、シンバル音の質感などはリアルに感じるので個人的には好きです。

HIFIMAN RE800

SU-AX01でも試聴

真価は外部アンプにあり!

 RE800はSuperMiniでも若干の鳴らしづらさを感じたので、SU-AX01でも聴いてみることにしました。すると音が激変。いやーコイツはアンプ使うべきイヤホンだったみたいですね。

 「低域が引っ込んで高域の主張が強い」という印象はすっかり過去のものとなり、低域から高域までバランスの良いサウンドに変化しました。SU-AX01を通して聴くRE800はとてもクリーンでクリア。DAP直では感じたクセが無くなっており、よりナチュラルな方向へとシフトしました。

 この鳴り方なら音楽ジャンルやソースはほとんど選ばないと思います。音場はそれほど広くないのでオーケストラは苦手かもしれません(そっちはRE2000で)が、ジャズやロックにはとてもマッチしますし、低音重視の音楽でなければほぼ楽しく聴けました。

 アンプでの変化をみるに、上流の変化に敏感なイヤホンのようですね。さすがはHIFIMAN、イヤホンにもアンプを求めますか…。もしRE800を試聴する機会がありましたら、ぜひ外部アンプと組み合わせてのリスニングを推奨したいです。

総評

 RE800は小型ながら約8万円という価格に恥じない、ハイエンドなサウンドが魅力のイヤホンでした。高級イヤホンというとゴテゴテした製品が多い中で、RE800の持つシンプルさ・使いやすさは、高級イヤホン中毒者にこそ使ってほしいと思わされました。

 対抗機種としては形状が似ているIE800と比較されるかもしれませんが、音質的な傾向はかなり異なります。広い音場で包み込むように聴かせる、いわゆる”ダイナミック型らしい”IE800に対して、RE800は音の粒立ちや解像感で聴かせるタイプだと思いました。

 どちらが良いというものではないので、IE800をお持ちの方もぜひ試してほしいイヤホンになっています。「この価格でリケーブルできないのは…」という意見もあるでしょうけど、この本体サイズならむしろ潔さを感じて納得ですね。

 それにしてもXELENTO REMOTEといい、このRE800といい、ダイナミック型イヤホンの進化はどこまで続くんでしょうか。ダイナミックはドライバーサイズを大きくしないと高音質化できないというのは、もはや過去の話になりつつあります…。今年もダイナミック型の進化から目が離せないと思った1台でした!

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