最近のポータブルアンプはDACを内蔵しているものが多く、ほとんどの製品がiPhoneやAndroidへの対応を謳っています。最も普及しているデジカメがスマホであるのと同様、最も普及している音楽プレーヤーもまたスマホなワケですから、当然と言えば当然ですね。
しかしとても残念なことに、市場のポータブルアンプのほとんどがiPhoneで使いづらい仕様になっているのをご存知でしょうか?
人気のmojoもHA-2も、みんなみんなこの「使いづらい仕様」になっているんです。昨今のアンプがこぞってこの仕様になっている問題を、私は「尻入れ頭出し問題」と呼んでいます。
勘の良い読者諸兄であればもうお分かりだと思います。そう、問題は「ケーブルの煩わしさ」なんです。
人気のmojoも
お尻からケーブルを入れて
頭(反対サイド)から出します。
つまり接続するとこんな具合ですね。スマホと繋がるほぼ全てのポタアンはこのように接続されます。
この接続の一体何が問題かと言うとポケットに入らないんですよ。いや全く入らないってことはないんですが、イヤホンケーブルかLightningケーブルのどちらかが「グキッ」となります。イヤホンケーブルをグキってやっちゃう人は少ないでしょうから、ほとんどの人がLightningケーブルをグキってしながら使っているんじゃないでしょうか。
そうならないためにL字ケーブルを使うという手もあります。こんなヤツですね。
売り上げランキング: 6,945
確かにこれを使えばケーブルがグキっとなることへの不安が少し軽減されます。ただやっぱりケーブルコネクタが下側にあることへの違和感はハンパじゃなく、何かの拍子に折れたりしないかと思うことは多いです。折れるのがケーブルだったらまだ良いんですが、アンプのUSB端子だったりスマホの端子がイカれてしまったら大ダメージですよね。
そんなわけで市場のポータブルアンプのほとんどがスマホ対応を謳いながらも、運用面で課題を抱えています。先日はmojoのiPhone用モジュールが公開されて、そんな課題が少しでも解消されていないかなぁと期待したんですが見事なくらい「尻入れ頭出し」でした。
最近はFiiO X3 2ndとHA-2を組み合わせて使っているんですが、これだと頭出しだけで済むので使っていてとても楽です。
そんなわけで「何とかiPhoneで使いやすいアンプは無いものか」と探していたらちゃんとありました。それがこちら。
フォーーー!さすがJVC!!!そうこれはJVCの名作SU-AX7です。
見て下さい!USBとフォンアウトが隣り合った美しい設計を。これこそ、まさにiPhoneで使うに相応しいポータブルアンプと言うべきじゃないでしょうか?ちゃんとスマホで使いやすいように計算された設計です。うん素晴らしいぞ。
いやまぁそれと引き換えにラインINとかオプティカルとかがお尻に行っちゃってるんですけどね。でもこの設計はスマホで使うのに最適になっていることは間違いありません。っていうか設計者は尻入れ頭出しで使いやすいと思ってるんでしょうか。問いたい、問い詰めたい。
ということで、ちょっとおおげさなタイトルにしてしまいましたが、スマホとポタアンで組み合わせて使うことを考えているのであれば、SU-AX7は間違いなくおすすめです。音へのこだわりもハンパじゃないものになっているので、開発ストーリーを読んでない方はぜひチェックしてみてください。かなり面白い内容になってますよ!
やばいSU-AX7ほしくなってきた…。
【追記3/11】JVCは現在バランス接続できるポタアンも開発中のようで、そう遠くない頃に発売になりそうです。サイズはSU-AX7より大きくなりそうですが、そちらも注目です!イベントレポで紹介しているので、興味があればこちらの記事も御覧ください!
【イベントレポ】ポタ研 2016 冬 試聴レポートまとめ
参考:ポータブルヘッドホンアンプ SU-AX7 | JVC
売り上げランキング: 11,674
売り上げランキング: 14,500