【寄稿レビュー】Carot One SUPER TITTAのトリセツ

Carot One SUPER TITTA

 どもども。台風すごかったですね。私は台風が迫り来る中、友人の結婚式で映じる余興ムービーの撮影をしておりました。

 いやー過酷。過酷な撮影でした…夕食に二郎を食べたあたりから、過酷さがハイゲインになっていましたね。(オーディオジョーク)

 さて、今回は寄稿を頂いたので、そのご紹介です。以前、Fischer Audio Da capoのレビューを書いてくださったmIT-TAnさんが送ってくださいました。

 オーディオレビューの作成には余程の苦痛が伴うのか、1度書いてくださった方はほとんど「もういいっす…」と仰るので、2度目の寄稿を頂いた時は、正直ビックリでした。

 今回もとても面白い内容になっていたので、さっそくご覧ください!

〜〜〜以下、寄稿〜〜〜

mIT-TAnと申します。
今回はCarot One SUPER TITTA を取り上げます。

Carot Oneの「TITTA」はとてもいいイヤホンでしたね。
そのTITTAの上位モデルとして「SUPER TITTA」が出る、と聞いたときには期待に胸を震わせたものです。

ところが・・・いざ発売されてみると、メディアやオーディオ評論家は高評価のレビューを行っていましたが、ネットのレビューでは低評価も目立ち、そもそもレビューの数がめちゃくちゃ少ない結果に。

どうしてこんなことになってしまったのか?
実は、SUPER TITTAを上手く鳴らすためには、いくつかのハードルをクリアしなければならなかったのです。

[外観について]

TITTAのデザインは、アルミ製のオレンジ色の小さな筐体に、青いケーブルの組み合わせで「さすがイタリアのセンス」と言いたくなるいいデザインでしたが、SUPER TITTAは、ダイナミックドライバ2機積んでいることにより、太くでかくなっています。
大きさのわりには重くないので、装着感はそれほど悪くはありません。

SUPER TITTAについて語る際に、避けては通れないのが、ハウジング後方にある交換可能な音質フィルターですが、
おおざっぱに言えば「CLASSIC<JAZZ<ROCK」の順に低音が強くなります。好みに応じて交換頂ければいいかと。

Carot One SUPER TITTA
背面のフィルターはネジで簡単に外せます

以下のレビューは基本的に「JAZZ」のフィルターで聴いた感想となります。

[SUPER TITTAの取説]

SUPER TITTAを聴いた際に、以下の諸症状を感じたことはございませんか?

  • 籠る
  • 音がアナログ臭い
  • 低音の質が悪い

下記の対策を取ることにより、軽減・解消されることがあります。

1. イヤホン付属のボリューム
スライダー式のボリュームがついていますが、このボリュームが曲者で「イヤホンのボリュームを使って音量を下げると音質も変わる(下がる)」

このイヤホンのボリュームは常に最大にして、音量調整はDAPやスマホ本体で行うべきです。

2. エージング必須
SUPER TITTAについて、メディアのレビュー記事でこんな表現を目にした事があるかも知れません。

「聴けば聴くほど音が良くなる」
「エージングを重ねる毎に音に深みが増す」等。

この表現、一見よいことを書いているようですが、実は「エージングにめっちゃ時間かかりまっせ」ということをほめ殺している表現なのです。
おそらく50時間以上、できれば100時間くらい鳴らしてからがこのイヤホンの本領でしょう。

3. 付属イヤーピース
SUPER TITTAは、SpinFitやFinal Eタイプのような「耳の奥まで突っ込んで聴く」タイプのイヤホンでもイヤーピースでもありません。
無理矢理突っ込んで聞くと、「イヤーピースの素材」の音を感じます。つまり「雑味があって籠る」。
お勧めは、小さめのイヤーピースであまり奥に突っ込まないで装着することです。

イヤホンの口径がでかいので、他のイヤーピースへの変更も難しい。なにより青以外のイヤーピースではとてもダサくなります。

[音の傾向]

ベースとなるTITTAの特徴は、

  • 地中海の海と空を思わせるような明るい音色
  • 軽快でよく弾むリズム
  • 音の奥行きはない
  • 満員電車でドキドキできる音漏れ

となっていました。

一方、SUPER TITTAは、TITTAに「低音の力強さ」と「音空間の広さ」をプラスしたが、代償として「軽快さ」を失った、という感じです。

正統進化の上位モデルを期待していた旧来のTITTAファンからすれば、「軽快さを失ったTITTAはもはやTITTAではない」という低評価に繋がった一因ではないかと推察します。
ですが「音空間が広がった」ことにより、ある種「開放型イヤホン」ともいうべき独特の音感覚があります。

欠点としては、取説を守ったとしても「アナログ臭さ」や「籠り感」は完全にはなくなりません。
音空間の広さとバーターな部分もあるので仕方ない気もしますが、気になる人には気になる部分でしょう。

[よく合う曲]

基本的にはTITTAと同じで、POPSや小編成のJAZZ、クラシック向きではないかと思いますが、TITTAでは苦手としていた大編成や広い空間表現を必要とする曲もこなせます。
小編成ではTITTAのほうが艶っぽい音を出しているかも?

鼻そうめんP:Unfragment

ボカロのトランス曲。
TITTAではこじんまりとしてしまう曲ですが、SUPER TITTAでははっきり刻むリズムの上で、空間に音が拡がっていく様子を堪能できます。

スヴィリードフ:「讃歌と祈り」より「聖なる神」

アカペラの合唱曲。ハーモニーの広がりや余韻を味わえます。

[総評]

ここまでレビューしてきましたが、決して万人に勧められるタイプのイヤホンではありません。
しかしながら、エージングで鍛え上げられたSUPER TITTAは独特の魅力があり、「TITTAの正統進化」という誤解からイメージされる「期待外れの単なるダメイヤホン」ではないのです。
でも、もうちょっと安かったらなあ・・・

〜〜〜寄稿ここまで〜〜〜

 SUPER TITTAは、実はすごくオススメのイヤホンなのかと思いきや、やっぱり万人にはオススメできないというオチに思わず笑ってしまいました。

 うん…。TITTAはすごく良いイヤホンでしたよね。やっぱりSUPER TITTAって商品名が良くなかったのかな…。TITTAを超えたって言われたら期待しちゃいますもん。

 あ、でも寄稿の中で紹介されていた鼻そうめんPの『Unfragment』って曲はかなりカッコ良いですね。なんか久しぶりにボカロ聴くと新鮮でした。ちなみに私は夢見るP(uinonaの中の人)が好きでした。uinona…もう終わっちゃったんですね…。うん、その総括はまた別の記事で。

 mIT-TAnさん、素敵な寄稿ありがとうございました!寄稿は随時募集してますけど、多分応募ないので省略省略ぅ〜!