【レビュー】XHA-9000&SE-5000HR ワイヤレスならこれ!

XHA-9000 SE-5000HR

 Twitterで「iPhone7 イヤホン」で検索してみたんですが、やはりiPhone7でイヤホンジャックが無くなったことにより、ワイヤレスへの需要は高まりつつあるようですね。聴きながら充電できないというのは、不便を感じる人が多いようです。

 ただ付属のLightningイヤホンに不満を持っている人(特に音質について)はそれほど多くないようで、オーディオという趣味の特殊性を改めて感じました。

 今回レビューするのは、そんなiPhone7ユーザーにぴったりな1台。Astell&KernとSoftbank SELECTIONがタッグを組んで発売したワイヤレスヘッドホンアンプ XHA-9000です。

 こちらのアンプの目玉は何と言っても「ワイヤレスで2.5mmバランス接続ができる」というところ。さすがAK。2.5mmバランス普及の立役者だけはありますね。こうしたマニアックな機能を使いやすくしてくれるのはありがたいです。

では使い勝手のほどをさっそく見ていきましょう。

XHA-9000 レビュー

XHA-9000
こちらが注目のフォンアウト。
アンバランスとバランスがあります。
XHA-9000
裏面は取り外し可能なクリップが付属。

ANDROMEDA+The Flashでバランス接続してみました。
ANDROMEDA+The Flashでバランス接続してみました。ホワイトノイズは少し感じます。
 

 まずは基本的な使い勝手の部分から。今回はiPhone6で使用しましたが、接続はとてもスムーズでした。1度接続設定した後は、XHA-9000の電源を入れるだけで自動的にiPhoneと繋がります。

 接続後はiPhoneの画面にXHA-9000のバッテリー状況が表示されるのも便利。バッテリー切れの予防に役立ちます。連続使用時間は5時間とのことですが、体感上も大体その程度でした。またXHA-9000にはマイクが内蔵されているので、通話できるのも良かったです。

 XHA-9000側では曲の「再生停止・音量・送り戻し」の操作ができるようになっています。スマホを触らなくても大抵のことはできますね。ご動作防止のためのロックボタンもついているので安心です。

 ワイヤレス機器といえば心配なのが「音切れ」ですが、iPhoneとの組み合わせではとても少なく感じました。屋外での使用で30分に1〜2度程度といった頻度でしょうか。他の機器はもっとプツプツ切れたので、優秀な部類だと思います。もちろん室内では全く切れません。

単なる便利アイテムを超えた音質

 iPhoneと組み合わせて使ってみて「自分のイヤホンをワイヤレスで使えるのは便利だなぁ」と改めて実感しました。しかしXHA-9000の魅力は、単に便利なだけでなく音質のレベルもとても高いところにあると思います。

 ワイヤレスだからといってノイジーな部分は無く、すっきりとクリアなサウンドにはAKらしさをしっかりと感じました。アンバランスからバランス接続に変えると音の輪郭がよりシャープになり、音の細部の表現力が増します。

 もちろん高価なDAPやアンプと比較すると音の厚みは足りないように感じますが、ポータブルを考慮してかほんの少し低域が前に出るチューニングになっているので残念な感じはしません。

 外で使ってみるとフラット傾向のバランス良いサウンドで、変なクセは無く、ジャンルを選ばない音作りになっていると思いました。適度にノリ良く、楽しく聴ける音をしています。

 2万円弱という価格を考えると「お手頃にAKバランスを試せる機種」という魅力もありますね。Bluetoothなので、様々な機器と繋ぐことができるのも良いと思います。

SE-5000HRと組み合わせてみる

SE-5000HR

 XHA-9000と合わせてSE-5000HRも聴いてみました。SE-5000HRはVGP2016で金賞とコスパ賞をダブル受賞するなど、手頃な価格ながら評価の高いイヤホンとなっています。実売価格は6,000円程度。

 一聴して感じたのは厚みを持った低域。キック音などはハウジングを揺らすほど元気よく鳴りますが、不思議とクドく無いので嫌な感じはしません。ダイナミック1発のイヤホンながらこもり感は無く、音数が多い曲でもゴチャつかないのはとてもGOOD。

 続いて特徴的なのが高域。シンバルは金属的な質感と透明感があり、なかなか美しい表現力を持っています。ハイレゾ対応ということで、細部の表現に力を入れたことが伝わってきました。中域はアコースティックな楽器を鳴らすのが上手ですね。

 全体的には豊かな低域とシャキっと透明感のあるミッド〜ハイが特長のイヤホンといったところでしょうか。表現力の高さや音離れの良さは、なるほど賞を獲るだけはあるなと思わされました。

 惜しいと感じたのは定位感。音場は左右方向へ広いのですが上下が少し狭く感じます。もう少し上の方でも鳴ってくれたら、とても良いのになぁと思ってしまいました。それからボーカルのサ行も少し気になりましたね。もちろんこの価格にそこまでを望む方が悪なのは間違いありません。

 低音はモリっとしてますが音をキレイに鳴らすイヤホンなので、ロックよりはポップスの方が合うと思います。噂通り侮れないイヤホンでした…。

総評

 ちょっとイヤホンのレビューを挟んでしまいましたが、XHA-9000は使い勝手だけでなく音質も実用に耐えうる優れたアンプでした。駆動力もしっかりしているので、HD25くらいであればiPhoneのボリューム6割くらいで充分に鳴ります。

 今回は試せなかったのですがXHA-9000はワイヤレスでハイレゾを再生できる最新のaptx HDにも対応しているとのことで、対応機器やDAPが増えてくればより力を発揮してくれると思います。

 普段Apple Musicを愛用する私としては、XHA-9000はとても魅力的な機種でした。ワイヤレスでバランスが使えるのはとても便利で、正直これがあるとDP-X1を使うのがちょっと面倒になります…。音はDP-X1の方が好きなんですけど、手軽さ・持ち出しやすさは圧倒的にXHA-9000なんですよね。

 話をまとめますと、XHA-9000はiPhone7ユーザーはもちろんのこと、DAPを欲しいと思っている人にもぜひ試してほしい製品になっています。特にサブ機が欲しいという人にこそ便利な1台になっていると思いますよ。ワイヤレスアンプの中では一押しです!